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GitHub 製品・機能とライセンスの全体像(2026年版)

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GitHub 製品・機能とライセンスの全体像(2026年版)

この記事を書こうと思ったきっかけ

「GitHub」と聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのはソースコードを保存するリポジトリ管理、次に GitHub Copilot によるコーディング支援ではないでしょうか。

私も普段からこの 2 つをよく使います。ただ、GitHub の 機能一覧 をあらためて眺めると、GitHub は単にプログラムを楽に書くためのサービスではないと感じます。

Issue や Projects による計画、Pull Request によるレビュー、Actions による自動化、Code Security や Secret Protection によるセキュリティ対策、さらに SSO、監査ログ、ルールセットといったガバナンスまで、ソフトウェア開発の流れを同じプラットフォーム上でつなげられます。

これらを統合的に使うことで、次のような開発基盤を作れます。

GitHub と Copilot 以外の機能も含めて知ると、プロジェクトをガバナンスの効いた状態で、セキュアに進めるための統合プラットフォームとしての姿が見えてきます。その全体像を知ってもらいたくて、今回は製品・プラン・価格・購入方法をまとめました。

目次

最初に押さえたい「機能」と「製品」の違い

GitHub の機能一覧には多くの名前が並びますが、すべてを個別に購入するわけではありません。

最初に GitHub 本体のプランを選び、必要に応じて AI やセキュリティ製品を追加し、CI/CD や開発環境の利用量を管理する形になります。

1. GitHub 本体: コード、プロジェクト、ガバナンスの土台

GitHub 本体は、リポジトリ管理だけでなく、共同開発とプロジェクト管理の中心です。

分野主な機能できること
コーディングのコラボレーションPull Request、コードレビュー、Discussions、コード検索変更内容を議論・承認し、履歴を残してマージする
プロジェクト管理Issues、Projects、マイルストーン、グラフ、Wiki要望、バグ、タスク、進捗、ドキュメントをコードと関連付ける
ガバナンスと管理Organization、Team、ロール、監査ログ、ルールセット権限、承認ルール、操作履歴を組織単位で統制する
クライアントGitHub Desktop、CLI、MobileGUI、コマンドライン、モバイルから同じ作業へアクセスする

Projects や Issues は独立した有料製品ではなく、GitHub プランの一部です。どの機能をどこまで使えるかはプランによって異なります。

プランと価格

プラン公式表示価格(ユーザー / 月)向いている利用主な考え方
Free$0個人、OSS、小規模チーム、検証基本的なリポジトリ管理、Issues、Projects、Actions の無料枠を利用
Team$4組織的な共同開発高度な Pull Request、コードオーナー、必須レビューなどで開発ルールを整える
Enterprise$21 から全社導入、厳格な統制が必要な企業Enterprise アカウント、SAML SSO、SCIM、Enterprise Managed Users、監査・ポリシー管理などを利用

Team と Enterprise の詳しい機能差は、公式の GitHub のプランGitHub Pricing の機能比較 で確認できます。Enterprise は Team の機能に加え、SAML SSO、SCIM、監査ログストリーミング、複数 Organization のポリシー・請求管理などを提供します。

企業で重要なのは、単なる機能数よりも「誰がアクセスできるか」「どのルールを強制するか」「後から何を監査できるか」です。複数の Organization を横断して ID、ポリシー、請求を管理したい場合は Enterprise が中心になります。

GitHub Enterprise には GitHub がホストする Enterprise Cloud と、自社環境で運用する Enterprise Server があります。提供機能や課金方法が異なるため、クラウドか自社ホストかは調達前に決めておく必要があります。

2. GitHub Copilot: AI を開発フローへ組み込む

GitHub Copilot は、コード補完だけの製品ではありません。IDE や GitHub 上のチャット、エージェント、コードレビュー、CLI などを通じて、実装、調査、レビューを支援します。

個人向けプラン

プラン公式表示価格概要
Copilot Free$0 / 月月 2,000 件のコード補完など、制限付きで試すプラン
Copilot Student無料認証済み学生向け
Copilot Pro$10 / 月コード補完、モデル選択、エージェントなどを日常的に使う個人向け
Copilot Pro+$39 / 月より多い利用枠とプレミアムモデルを使う個人向け
Copilot Max$100 / 月最大の個人向け利用枠と新機能への優先アクセス

組織・企業向けプラン

プラン公式表示価格概要
Copilot Business$19 / 付与シート / 月組織単位のポリシー、コンテンツ除外、利用管理を備える
Copilot Enterprise$39 / 付与シート / 月Business の機能に加え、より大きい利用枠、優先機能、エンタープライズ向け管理を備える

各プランには GitHub AI Credits の利用枠があり、枠を超える利用は従量課金の対象です。公式 Pricing Calculator では超過リクエストの参考単価として $0.04 / リクエストが表示されています。

企業では、個人がそれぞれ Pro を契約するより、Business または Enterprise で利用者へのシート付与、利用ポリシー、監査を集中管理する方が適しています。

2026年4月22日以降、GitHub Free / Team の Organization に対する Copilot Business の新規セルフサービス登録は一時停止されています。新規導入時は最新の公式案内または GitHub 営業窓口を確認してください。

3. GitHub Actions: CI/CD と業務プロセスを自動化する

GitHub Actions は、ビルド、テスト、デプロイだけでなく、Issue のラベル付け、承認、定期処理、セキュリティチェックなどをワークフローとして自動化します。

独立した月額ライセンスではなく、GitHub プランに含まれる無料枠と、超過した実行時間・ストレージの従量課金で構成されます。

GitHub プランGitHub-hosted runnerActions artifact / Packages 共有ストレージ
Free2,000 分 / 月500 MB
Team3,000 分 / 月2 GB
Enterprise Cloud50,000 分 / 月50 GB

パブリックリポジトリでの標準 GitHub-hosted runner と、セルフホスト runner の利用は無料です。Larger runner は無料枠の対象外です。

主な超過項目公式表示価格
Linux 1-core (x64)$0.002 / 分
Linux 2-core (x64)$0.006 / 分
Windows 2-core (x64)$0.010 / 分
macOS 3-core / 4-core$0.062 / 分
Actions artifact / Packages 共有ストレージ$0.25 / GB・月
Actions cache / custom image storage$0.07 / GB・月

OS、CPU、GPU、Larger runner によって単価が変わるため、実運用の見積もりには GitHub Pricing Calculator を使うのが確実です。

4. GitHub Codespaces: 標準化されたクラウド開発環境

GitHub Codespaces は、リポジトリから構成済みの開発環境をクラウド上に起動するサービスです。devcontainer をコードとして管理することで、開発者ごとの差異を減らし、オンボーディングを短縮できます。

組織・Enterprise プランには無料枠がなく、コンピューティングと保存中のストレージに対する従量課金です。

マシン公式表示価格
2-core$0.18 / 時間
4-core$0.36 / 時間
8-core$0.72 / 時間
16-core$1.44 / 時間
32-core$2.88 / 時間
ストレージ$0.07 / GB・月

停止中はコンピューティング料金が発生しませんが、Codespace や prebuild を保持している間はストレージ料金が発生します。組織側で利用者、マシン種別、予算を制御する設計が重要です。

5. GitHub Packages: パッケージをコードと一緒に管理する

GitHub Packages は、npm、NuGet、Maven、RubyGems などのパッケージをリポジトリや権限と関連付けて管理します。パブリックパッケージは無料で、プライベート利用は GitHub プランの枠を超えると従量課金されます。

GitHub プラン含まれるストレージ含まれるデータ転送 / 月
Free500 MB1 GB
Team2 GB10 GB
Enterprise Cloud50 GB100 GB
超過項目公式表示価格
ストレージ$0.25 / GB・月
Actions 外へのデータ転送$0.50 / GB

GitHub Actions が GITHUB_TOKEN を使ってパッケージを取得する場合、データ転送量には加算されません。また、Container registry のイメージストレージと帯域は現時点では無料と案内されています。

6. GitHub Advanced Security と Code Quality: 開発工程に検査を組み込む

GitHub Advanced Security の有料機能は、現在 GitHub Code SecurityGitHub Secret Protection の 2 製品として購入できます。パブリックリポジトリではコードスキャン、シークレットスキャン、依存関係レビューの一部を無料で利用できますが、プライベートリポジトリで高度な機能を使う場合はライセンスが必要です。

GitHub Code Security

CodeQL によるコードスキャン、Copilot Autofix、依存関係レビュー、Dependabot の高度な機能、Security Campaigns などにより、脆弱性をマージ前から検出・修正します。

ライセンス公式表示価格課金単位
GitHub Code Security$30 / 月製品を有効化したリポジトリのアクティブコミッター

GitHub Secret Protection

Secret scanning、Push protection、カスタムパターン、AI による汎用シークレット検出などにより、トークンやパスワードの混入を検出・防止します。

ライセンス公式表示価格課金単位
GitHub Secret Protection$19 / 月製品を有効化したリポジトリのアクティブコミッター

ここでいうアクティブコミッターは、対象リポジトリへ過去 90 日以内にコミットを push した一意のユーザーです。同じ人が複数の対象リポジトリへ貢献しても、Organization または Enterprise 全体で重複を除いて数えられます。

支払い方法は、実際に使ったライセンス数を毎月支払う メーター課金と、Enterprise 向けに一定数を通常 1 年以上まとめて契約する ボリューム / サブスクリプション契約があります。

GitHub Code Quality(2026年7月に一般提供開始)

記事公開後の2026年7月21日(GitHub Changelog では7月20日付)、GitHub Code Quality の一般提供開始が発表されました。

GitHub Code Quality は、CodeQL による決定論的な解析と AI 支援による検出を組み合わせ、Pull Request 上で保守性や信頼性の問題を検出する製品です。Copilot Autofix が修正案を提示するため、開発者はマージ前に内容を確認して修正できます。

一般提供時点では、次の機能が含まれます。

GitHub Enterprise Cloud と GitHub Team で利用できます。一般提供開始時点では GitHub Enterprise Server には対応していません。また、GitHub Advanced Security の同梱機能ではなく、これを補完する独立した有料製品です。

料金項目公式案内
基本ライセンスアクティブコミッター 1 人あたり $10 / 月
AI 支援による検出・Copilot Autofix利用量に応じたメーター課金
決定論的な CodeQL 解析GitHub Actions のコンピューティング料金

アクティブコミッターは、Code Quality を有効にしたリポジトリへ過去 90 日以内にコミットを push したユーザーです。Organization 内の複数リポジトリへ貢献しても 1 人として数えられ、Bot アカウントは課金対象外です。AI 機能の利用に GitHub Copilot のサブスクリプションは必要ありません。

Public Preview から利用していた場合は移行や再設定は不要ですが、一般提供開始と同時に課金が始まっています。意図しない料金を避けるため、Organization とリポジトリの有効化範囲を確認する必要があります。

7. 無償で使えるクライアント・連携機能

機能役割料金の考え方
GitHub DesktopGit 操作を GUI で行うアプリ自体は無料
GitHub CLIIssue、Pull Request、Actions などを CLI で操作するCLI 自体は無料
GitHub Mobile通知、Issue、Pull Request をモバイルで確認するアプリ自体は無料
API / Webhook外部システム連携と自動化API 自体の個別ライセンスはない
GitHub MarketplaceActions や GitHub Apps を導入する無料と有料のサードパーティ製品がある

これらは GitHub アカウントや対象リポジトリの権限に従って動作します。Marketplace の有料アプリや、連携先クラウドの利用料は別途必要です。

8. 製品の購入方法

購入経路は、大きく 3 つあります。契約規模だけでなく、請求をどこへ集約したいか、ライセンス数を固定するか実利用で精算するかで選びます。

A. GitHub.com でセルフサービス購入

GitHub の Billing & licensing から、銀行カードまたは PayPal を登録して購入します。

小規模導入や PoC では最も始めやすい方法です。ただし、企業内の購買手続き、請求書、契約条件が必要な場合は営業契約を検討します。

B. GitHub 営業経由で一括購入

GitHub Sales へ問い合わせ、Enterprise や追加製品を見積もり・契約します。

Advanced Security のボリューム / サブスクリプション契約では、一定数のライセンスを通常 1 年以上購入します。契約数を超えた場合は追加購入が必要です。大規模導入では、GitHub または Microsoft の担当営業・ライセンスパートナーへ相談し、自社の包括契約で購入できるか確認するのが確実です。

C. Azure サブスクリプションへ従量料金を集約

GitHub の Organization または Enterprise アカウントに Azure サブスクリプションを接続すると、GitHub のメーター課金サービスを Azure 経由で支払えます

代表的な対象は、Actions、Codespaces、Packages、Copilot の追加利用、Advanced Security のメーター課金などです。Azure Cost Management 側で他の Azure 利用料と合わせて確認できるため、クラウド支出を集約したい企業に向きます。

接続には次の権限が必要です。

GitHub の Billing & licensing > Payment information > Metered billing via Azure から Azure Subscription ID を接続します。

Azure 接続は、基本的に「メーター課金の支払先」を Azure にする仕組みです。既存のボリューム、サブスクリプション、プリペイド契約の Enterprise ライセンスは、契約満了または移行案内までは従来の方法で請求されます。GitHub 本体の年間ライセンスを接続操作だけで Azure 従量課金へ変更できる、という意味ではありません。

9. 企業導入時の選び方

要件選択の目安
まず少人数で試したいGitHub Free / Team + 必要な従量課金
レビューや開発ルールをチームで標準化したいGitHub Team
SSO、SCIM、監査、複数 Organization の統制が必要GitHub Enterprise
AI 利用を組織ポリシーで管理したいCopilot Business / Enterprise
プライベートコードの脆弱性を継続検査したいGitHub Code Security
シークレットの push を未然に防止したいGitHub Secret Protection
保守性・信頼性・コードカバレッジを Pull Request で継続検査したいGitHub Code Quality
開発環境を標準化してすぐ配布したいGitHub Codespaces + 組織の利用ポリシー
CI/CD のコストを予測・統制したいActions の runner 設計 + 予算・アラート
Azure と支出管理をまとめたいAzure サブスクリプション接続によるメーター課金
年間予算と席数を固定して全社導入したいGitHub 営業経由の一括契約

製品単体で考えるより、**計画(Issues / Projects)→ 実装(リポジトリ / Copilot / Codespaces)→ レビュー(Pull Request)→ 検査(Code Security / Secret Protection)→ リリース(Actions / Packages)→ 統制(Enterprise)**という流れで必要な機能を選ぶと、導入目的と費用を整理しやすくなります。

まとめ

GitHub は、リポジトリと Copilot だけの組み合わせではありません。プロジェクト管理、共同レビュー、CI/CD、開発環境、パッケージ管理、セキュリティ、ID・監査までを一つの開発フローに統合できます。

料金体系は、次の 3 層で考えると分かりやすくなります。

  1. GitHub 本体: Free / Team / Enterprise のユーザーライセンス
  2. 追加製品: Copilot、Code Security、Secret Protection、Code Quality のシートまたはコミッターライセンス
  3. 利用量課金: Actions、Codespaces、Packages、AI Credits など

購入方法も、GitHub.com のセルフサービス、GitHub 営業経由の一括契約、Azure サブスクリプションへのメーター課金集約から選べます。まず開発プロセスとガバナンス要件を整理し、そのうえで必要なプランと追加製品を組み合わせることが大切です。

公式情報源